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魚洗鍋の使い方【答え】
"つづく”と書いた前回の投稿からなんやかんやしている内に1週間が経ちました。
さて、古代中国の王様が手を使わずに顔を洗ったという魚洗鍋の話でしたね。
濡れた両手で鍋の取っ手を交互にこすると・・・ブワァンブワァンと鈍い音が響きます。すると、水面が踊るように細かいしぶきが吹き上がりました。
王様が顔を洗う手順は以下の通り。
1.王様が腰をかがめて顔を水面に近づけます。
2.家臣が取っ手をこすります。
3.王様の濡れた顔を家臣が拭き取ります。
4.王様は「うむ」などと言いながら、朝食の席へ向かいます。
あほかいな、自分で洗いなさい!
ところで、取っ手をこすると音が鳴り、しぶきが上がる仕組みは振動に秘密があります。
この時、鍋に指で触れると?
水の中に指を突っ込むと?
正解は、天使ちゃんに聞いてください。
魚洗鍋の使い方
こちらは魚洗鍋といいまして、古代中国の代物です。一体何に使われたのでしょうか?
持ちやすそうな取っ手から、出来立ての鍋料理を食卓に持ち運べる直鍋のように見えます。
青銅製の鍋には魚の模様があしらってあり、祈祷か占いの道具として用いられたのでしょうか。
実はこれ、王様が手を使わず洗顔するために使われていたとの言い伝えが残されています。 “手を使わず洗顔”とは、いったい!? 天使ちゃんと検証します。
つづく
衝突球の問題
天使たちが眺めているのは、衝突球の実験です。
衝突球とは、5つの金属の球がぶら下がっている物理実験器です。お部屋のインテリアとしても見かけますから、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。
端の衝突球を1つ持ち上げて残りの衝突球にぶつけると、両端の衝突球が交互に行ったり来たりします。
さて、右端の衝突球1つと左端の衝突球2つを同時に落下させると、5つの衝突球はどのような運動を始めるでしょうか?
五月晴れが続きそうな連休の暇つぶしにどうぞ。
大人の実験教室?
ウィスキーからアルコールを分離してみました。
フラスコ内で煮沸されている液体は、サントリーのトリスです。トリスのアルコール度数は37%と表示されていますから、40mlのトリスから分離できるアルコールは14.8mlとなるはずです。試験管を4本用意して、分離された液体を5mlずつ採取してみます。
【問題】
(1)アルコールが分離される仕組みを答えましょう。
(2)何本目の試験管までアルコールが採取されるでしょうか?
(3)フラスコ内に残ったトリスはどうなるでしょうか?
【実験結果と解答】
(1)水とアルコールの沸点の差を利用します。これを蒸留分離といいます。
(2)3本目までがアルコール、4本目は水となるはずですが…、着火確認すると4本目の液体にも青白い炎が上がりました。アレ?
(5mlずつの採取が正確でなかった? 4本目だけ炎が消えた後、水が残りました。)
(3)ツンとするアルコール臭が抜け、甘ったるい香りが漂いました。もちろん、着火しても炎は上がりませんでした。理論上ノンアルコールですが、子どもが口にしてはいけません!
さて、ボトル700mlのトリスをすべて分離するとアルコールを259ml採取できます。消毒用アルコールは水で70%ほどに希釈された状態ですから、トリスボトル1本から370mlの消毒用アルコールを得られます。
ウィスキーやウォッカ等をガンガン蒸留分離して荒稼ぎしようと企んだあなた、アルコールを許可なく販売すると法律で罰せられますので、あしあらず。
見えないものを見る眼
人間は五感から情報を得ています。中でも視覚から得られる情報に支配されやすいため、目に見えないものに対してイメージを描きにくく鈍感です。
長さの単位1m(メートル)で言えば、1000倍した1Km(キロメートル)、1000分の1倍した1mm(ミリメートル)のイメージは誰でもイメージを掴めますよね。肉眼で見える限界は0.1㎜までだからです。
ところが、ミクロの世界となると大きさの感覚があやふやになってしまいます。
1㎜の1000分の1は1μm(マイクロメートル)
⇒1μmの1000分の1は1nm(ナノメートル)
⇒1nmの1000分の1は1pm(ピコメートル)
光学顕微鏡は光の波長を利用しているため、主にマイクロメートルの世界を覗いています。髪の毛のキューティクル・ゾウリムシなどの微生物・動植物やカビの細胞などがあてはまります。
一方で、ナノメートルの世界を覗くには電子線を利用した電子顕微鏡が用いられます。ウィルスやDNAなどがナノレベルの物質です。※電子線をあてているので、画像はモノクロで観察物は死んでいます。
見えないものへ恐怖を抱く心理は当然ですが、目に見えるものだけを信じて鵜呑みにする行為は誤解と偏見と差別を生みます。正しい知識を携え、情報の背景に想像を馳せると冷静な判断が可能となります。